免疫と漢方について

漢方の話 イロイロ

 漢方で免疫システムを活性化しましょう!

 免疫力と深い係りのある漢方薬。
 漢方では、体のバランスが崩れて病気が起こると考えます。そのため、患者さんが感じている自覚症状や、医師の診察による他覚所見から得られた体質・体力・抵抗力の現れ方の個人差である「証(しょう)」を決めて治療方針を立てます。その中でも「気(き)・血(けつ)・水(すい)」の状態を把握することは特に重要です。気・血・水とは、生体の異常を説明する漢方の考え方です。この3つは体内を循環していて、流れが滞ったり偏在したりすることによってさまざまな症状や障害が起こると考えられているのです。

 気は目に見えないエネルギー、血は血液、水は血液以外の体液全般のことです。気と血と水のすべてが滞りなく流れているのが健康な状態であり、いずれかに異常が起きると、心身にもさまざまな不調が現われます。気・血・水のバランスを整えること、これが漢方治療です。

 漢方による免疫環境の改善のポイントは、第一段階は「気」の流れをスムーズにすることから始まります。第二段階が「血」「水」の滞りを良くする漢方薬を用います。そして最後に「気」を強くする漢方を用いる、という順番です。順番を間違えてしまうと、病状が悪化してしまうこともありますので要注意です。

 さて、免疫力を高める漢方薬には、「気」「血液」「水」環境を改善するものの他にも、免疫環境を強くするものや、抗がん剤の副作用を軽減したり、緩和するものもあります。

 漢方薬は副作用がないと思われがちですが、そんなことはありません。漢方薬も「薬」なのです。専門的な知識を持っている医師や薬剤師のアドバイスに従って、自分に合った漢方薬で免疫力をアップしましょう。

免疫細胞を憶えましょう!